22.歩




1、2、3、4、5…

貴方の4歩が私の5歩。何度やっても追いつけない。

1、2、3、4、5…

貴方の一歩は大きくて。
何度やっても追いつけない。


タッタッタッタッ…

待って、待って。
大佐の前を歩いちゃだめよ。
誰も彼を追い越せない。

タッタッタッタッ…

だから私とここにいて。



歩くのに必死になっていた私は、急に止まった彼の背中にぶつかった。
強く鼻をぶつけて、思わず手からリードが滑り落ちる。

「中尉?」

優しく振り返った彼は、足に擦り寄って来たブラックハヤテ号に気付き頭を撫でてやる。

「少し、歩くのが早かったか?」

「いいえ、平気です」
「せめてそこの公園の日陰まで…」
「はい」

私の足の捻挫に、まだ彼は気付いていなくて。
聡い愛犬は必死に彼に告げようとしてはいるが、言葉は通じない。
だからもう少しだけ。

彼の手は溶けかけたソフトクリームでべたべたなのだから。






END



久しぶりに日替わりで更新した時でした。
UPはおそいですがね;
サイト建てた当時は、ちゃんと日替わりだったんだけどなぁ…(遠い目)

後ろから見てる中尉の目線で。

気侭に徒然UP 2005・09・13
          5006・01・24
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